住宅の性能を数値として見ると、Ua値やC値などが挙げられると思います。Q値もありますね。
住宅の性能は、一言で言えば、「家の中の熱を外に逃さないこと」だと思います。
夏には家の中の涼しい空気を外に逃したくないし、冬は家の中の暖かい空気を外に逃したいくないですよね。
住宅の性能を高めれば、家の中の熱を外に逃さなくなります。
今回は、施主である筆者の拙い理解力でも理解できた範囲の住宅性能についてまとめてみました。Ua値とC値の基本的な事柄と実は性能を語る上で大切な換気と熱橋についても触れておきたいと思います。
そして、Ua値やC値だけで住宅の性能は語れないことも知ってほしいと思います。
Ua値
住宅の外皮の平均熱貫流率を表す数値。0に近ければ近いほど性能が高いです。
Ua値が0に近いほど家の中の熱が外に逃げにくくなります。
基礎(床)・外壁・天井(屋根)・窓などから逃げる熱の平均値がUa値となります。
Ua値の基準値は断熱等級として設定され、住む地域の気候に合わせて省エネ地域区分として示されます。
省エネ地域区分は、1から8まであり、1が寒冷地、8が温暖地となります。※東京・大阪・名古屋などの都市部が6地域であるので6地域を基準として語られることが多くなっています。
2022年10月からは、断熱等級6と7が新たに規定され、住宅の性能の向上が進み始めました。
C値
気密性能を表す数値。これも0に近ければ近いほど性能が高いです。
C値は家の隙間がどのくらいあるのかを示す数値です。
Ua値は用いる材料によって計算によって導き出すことができます。
一方で、C値は施工品質を示し、完成後(中間もあります)に測定して導き出される数値です。
C値の数値が良いことで、換気が適切に行われることになります。
Ua値を向上させ、家の中の熱を逃げにくくし、C値を向上させ、隙間から熱を逃さないで空気の出入り口から空気の入れ替えを行うことができ、家の中の空気を新鮮な状態を保つことができます。
快適な室温と新鮮な空気のお家になります。
換気
家の中の空気の入れ替えを行うために換気を行いますが、家の中の空気の温度と外気温に差があると換気をすれば、家の中の熱が外に出ていってしまうということになります。換気によっても熱は損失してしまうのです。
外皮から熱が逃げる、家の隙間から熱が逃げる、換気によっても熱が逃げるのです。
※Q値は建物の外皮からの熱損失と換気による熱損失を計算した数値となります。
住宅には第一種換気と第三種換気があり、熱交換型など種類があり、どちらが良いのかという議論は続いています。
熱橋
さらに、住宅の中で局部的に熱を伝えやすい部分があり、その部分が家の中の熱を外に橋渡ししてしまうことがあります。それを熱橋(ヒートブリッジ)と言います。
金属が熱を伝えやすいように用いられる部材によって異なるということになるのだと思います。
例えば、窓のサッシと外壁の継ぎ目などが熱橋になり、蟻返しのために銅板を用いた場合にその厚みによっても熱橋による影響の大きさが変わります。
住宅性能を冷暖房負荷で見よう!
断熱等級6と7が設定され、住宅の性能向上に関心が集まってきました。
非常に喜ばしいことだと思っています。
しかし、断熱等級のようにUa値だけでは、住宅の性能を語る上では不十分ということもご理解いただけると思います。
上記に加えて、日射熱の取得量を計算に入れて冷暖房負荷を計算してもらうのが大切です!
パッシブハウスはその基準値が非常に厳しいです(汗)